『パワーレンジャー』
日本の戦隊モノをアメリカへ輸出し、あちらのキャストでリメイクして人気を博しているコンテンツである。
その『パワーレンジャー』が、ハリウッド映画になって日本へ帰ってきた。
作品情報
2017年7月15日公開
監督・主演に目立って人は出ていない。強いて言えば、ピンクレンジャーのナオミ・スコットが、現在製作中の実写版『アラジン』のジャスミン役という事だろうか。
そうそう、助演に大人気海外ドラマ『ブレイキング・バッド』ウォルター役のブライアン・クランストンが出ております。
そもそもパワーレンジャーって?
『パワーレンジャー』は、日本語で言えば「戦隊モノ」である。
「手裏剣戦隊ニンニンジャー」をアメリカでリメイクしたものが「Power Rangers Ninja Steel」である。基本的に「Power Rangers」とつき、その後にシリーズ名が付く。「侍戦隊シンケンジャー」に至っては「Power Rangers Samurai 」である。サムライ。
どっちつかず
アメコミ風の作りかと思って今夏作品の中でも大きく期待していたが、気のせいだった。
個人的にはオススメ出来ません。映画館のポイントが貯まって無料で観れるのであれば観ても良いかも。
字幕版を鑑賞。
箇条書きでまとめます。青が良い点、赤がダメな点。
①冒頭がまんま『バトルシップ』である
②楽しいのは学校パートまで
③敵、主義主張や目的が描かれない
④味方、主義主張や目的が描かれない
⑤謎のグループセラピーがはじまる、外人のグループセラピー好きは異常
⑥要所要所でギャグを突っ込んでいるが大半がサムい
⑦もうすぐ公開のロボット映画ネタを放り込んでいるのは評価出来る
⑧「アメコミ」「戦隊モノ」や「悩めるティーンエイジャー作品」、『パシフィック・リム』『トランスフォーマー』など様々なものを放り込んで収集がつかなくなったパターン
⑨途中で監督が変わったんじゃないかと思うほど、後半から訳が分からないシーンが増える
⑩「ゴー!ゴー!パワーレンジャー!」テーマは死ぬほどカッコいい
⑪ロボットでの出撃シーンもたまらん
正直、⑩と⑪の為に存在する映画だと言っても過言ではない。
クライマックス周辺の演出に至っては、続編ありきで描いているので本当にわけがわからない。
演出もクソも無い、何も描かれていない伝説のアイテム的なモノが登場したりする。
日本の興行成績次第では続編が作られる可能性があったそうだが…もうダメだろう…。
様々な要素を詰め込みすぎて収拾がつかなくなり、オープニング用に『バトルシップ』冒頭シーン風を撮影してB級映画好きにターゲットを変更したとしか思えない出来である。
ただ、「ゴー!ゴー!パワーレンジャー」テーマは聴くべきであるし、ロボットの出撃シーンは熱いものがある。
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